求人に応募し、面接日時が決まりました。
次は、面接当日持っていくものの準備です。

面接時に必要なものとして代表的なものは
・履歴書(写真付き)
・身分証(運転免許証など)
・筆記用具

現在、リラクゼーションサロン業界での採用面接では、身分証の確認が一般的です。
今回は面接で身分証(運転免許証など)を持参する理由を解説していきます。
※風営法が適用される特殊なマッサージ店、エステサロンの場合、キャバクラやパチンコ屋と同じく従業員の身元確認ができるよう書類を保存していなくてはいけません。ここでは特殊なサロンについては取り上げません。

|なぜ身分証(運転免許証など)を確認するのか?

リラクゼーションサロン業界で身分証(身分証明書)の確認が一般的になった理由は、
履歴書への虚偽の記載をするセラピストがいるためです。
履歴書に虚偽記載!?そんなバカな!と思う人が多いと思いますが、いるんです。
それがリラクゼーション業界。

ここからはよくある履歴書への虚偽記載
・住所の虚偽記載
・指名の虚偽記載
を実例をあげながら紹介します。

|住所の虚偽記載
住所の虚偽記載は多いです。
主な理由は
・交通費の過大請求を企んでいる
・住所がない

【実例1】交通費の過大請求
渡辺さん(仮名:40代男性)の場合
渡辺さんは時給制、交通費支給の都内のリラクゼーションサロンにセラピストとして勤務していました。
履歴書には埼玉県にある実家の住所を記載。
実家から店舗まで交通費(約1万5000円)を申請していました。
しかし、実際は都内で一人暮らしをしており、一か月の交通費は5000円以下。
1万円以上の差額をだまし取っていました。

【実例2】住所不定、交通費の不正請求
高橋さん(仮名:30代男性)の場合
高橋さんは都内のリラクゼーションサロンにセラピストとして勤務。
履歴書には千葉にある実家の住所を記載。
実家からサロンまでの交通費約2万円を申請していました。
実際は友人宅に居候+ネットカフェで暮らし、通勤費は月5000円以下でした。
新しく入ってきた後輩セラピストに交通費の虚偽申請を勧めたところ、本社に報告され虚偽が発覚しました。

|氏名の虚偽記載
氏名の虚偽記載はまれです。
本人に隠したいことがあって行う場合が多いですが、
虚偽が発覚した時のことを考えると隠さない方がよい場合がほとんどです。

【実例】犯罪歴を隠す
望月さん(仮名:50代男性)の場合。
望月さんは完全歩合制の激安・低価格もみほぐし店にセラピストとして勤務。
履歴書の資格欄には柔道整復師の国家資格が記載されていましたが、整骨院勤務歴はありませんでした。

後日、偽名、経歴(職歴、賞罰)も虚偽であることが発覚します。
発覚のきっかけは犯罪報道。以前、整骨院で院長をしていた望月(仮)氏は、反社会的組織と共謀し、複数の保険金詐欺で逮捕されておいました。
裁判で有罪となったことがニュースサイトで報道され、氏名の虚偽記載が発覚しました。

【実例2】
石川さん(仮名:50代女性)の場合
石川さん(仮)は、朝鮮籍から日本に帰化されていました。
石川さんは本名の「金」さんとして履歴書に氏名記載すべきところ通名を記載し応募しました。
氏名の虚偽記載のため年末調整の書類作成などでトラブルが起こり発覚しました。
金(石川)さんが応募したサロンには、趙さん、玄さんといった帰化された方、外国籍の方も複数在籍しており嘘をつく必要はまったくありませんでした。


|身分証(運転免許証)提示の際の注意点


一般的なリラクゼーションサロンでは、履歴書の内容確認のために身分証(運転免許証など)を確認します。目の前で目視による確認を済ませると返却するのが一般的です。
一部、確認の際に免許証のコピーをとるサロンもあります。
コピーをとるためサロン側に免許を預けることになりますが、その際注意が必要です。
それは、コピーをとったらすぐに返却してもらうこと。
免許証のコピーだけでは悪用することは難しいですが、免許証そのものがあれば、第三者が銀行口座を開設したり、携帯電話を契約することも可能です。
銀行口座、携帯電話が転売され、犯罪に使用される可能性もあります。必ずすぐに返却してもらいましょう。
高田馬場にある某激安リラクゼーションサロンでは、コピー後に応募者が返却を求めないと免許証を返却しないと言われています。免許証が悪用された話は聞いていませんが、注意が必要です。
免許証はすぐに返却してもらいましょう。もしサロン側がすぐに返却をしないようなら、そのリラクゼーションサロンは危険ですので選考をを辞退した方がよいでしょう。


|最後に
残念ながら履歴書に虚偽の記載をする人がいるので、身分証(運転免許証など)の確認が必要になっています。
これからリラクゼーションサロンで働く人は、このようなリラクゼーション業界の問題点を理解し、面接時の身分証の提示にご協力していただくようよろしくお願いいたします。